漆芸の世界に導かれ、自分を磨き高めるための修行の場として、毎年巡り来る日展や日工会展、個展等の創作の世界に足を踏み入れて40年が過ぎました。

 世界中に広がるコロナ禍の真っ只中でふと足を止め立ち止まり、原点に戻って自分を見つめる時、新しい時代の夜明けを感じています。

 越中、加賀、能登の分岐点に位置し、古代より人の往来により文化が運ばれ繁栄を続けて発展した歴史と伝統を随所に感じる文化都市、富山県小矢部市の藝術発信基地『アートハウスおやべ』から新たな一歩を踏み出させていただくことになりました。

 能登の厳しい自然風土に根ざして先人より受け継いでまいりました漆芸技法をいまに伝え、未来に伝えてゆきたいもの、生まれ育った輪島の海をベースにして創造したその時々の心象風景、海底から湧き漲る魚群の生命力を表現した漆芸作品を通して、漆黒の世界から生まれるいのちの神秘、鼓動や躍動を感じていただければと存じます。
 今回初めての試みとして、小矢部発、会場よりみなさまと繋がり合えるリモートによるギャラリートークを予定しています。Live、LINEによるみなさまのご来場を心よりお待ち申し上げます。

 

         日展会員 日工会会員 高名秀人光 Takana Hidemitu

 

 

個展のご案内          創作40年記念                                                  ―命漲る海ー高名秀人光漆芸の世界               2020.11.26(木) ~30(月)アートハウスおやべ